ジェルネイル実践記 編集部過去に「爪を触ると痛い」「爪や周りに違和感がある」という経験はありませんか。爪の痛みは、間違ったネイル方法やケアのほか、外傷や病気が原因の場合もあります。



症状によっては病院での治療が必要になるケースがあります。爪が痛いと感じたときは、早めの対処と再発防止のための原因究明が大切です。
今回は、爪を痛めてしまう原因と痛くなってしまったときの対処法を紹介します。
爪が痛いときの主な理由


ジェルネイルで爪が「痛い!」となってしまう原因は、まず次の2つが代表的です。
- ジェル硬化時の硬化熱による痛み
- 間違ったジェルネイルによって爪を傷つけて発生する痛み



ジェルの硬化熱は健康的な爪の人でも痛みを感じることがありますので注意しましょう。



間違ったジェルネイルによって爪を傷つけて発生する痛みは次の項目で紹介します。
間違ったセルフジェルネイルの具体例


ジェルネイルは、適切に施術できれば自爪への過度なダメージを避けやすくなります。ジェルそのものに爪を健康にする効果があるわけではありません。



間違ったやり方をしてしまうと爪を痛める原因にもつながります。爪を痛めてしまわないためにも、セルフジェルネイルをする場合は正しい知識を身につけなければなりません。
過度なサンディング


製品によっては、密着性を高めるために軽いサンディングが必要です。ノンサンディングタイプもあるので、メーカーの説明書に従ってください。



この自爪を削る作業を「サンディング」といいますが、過度なサンディングは爪が薄くなる原因です。爪が薄くなると、折れたり、割れやすくなったりするので爪の痛みにもつながります。



爪を薄くしすぎないように注意が必要ですね。
ジェルネイルのオフ


ジェルネイルには「ハードジェル」と「ソフトジェル」の2種類があります。



ハードジェルはアセトンのリムーバーではジェルオフできないため、ファイルなどのヤスリでジェルを削り落としていくしかありません。表面の大部分を削ったら、自爪を傷つけないよう薄く残すのが基本で、かなりの技術が必要です。判断が難しい場合はネイルサロンに依頼しましょう。



それでは、ソフトジェルのほうが使いやすいのでしょうか。



初心者の方は扱いやすいソフトジェルがおすすめです。ただし、ソフトジェルはジェルオフする際にアセトンという有機溶剤が入ったリムーバーを使用します。アセトンの頻繁な使用は爪を痛める原因になります。
アセトン使用を控えめに


アセトンは、マニキュアやソークオフジェルをオフする際に使用するリムーバーに含まれる有機溶剤の一種です。使うときは十分に換気し、火気の近くでは使用せず、皮膚や目への付着を避けて、製品の注意表示に従ってください。



リムーバーに配合されるアセトンの割合が高いほどネイル除去力が高い反面、爪への負担も大きいといえます。アセトンは、ネイルを除去するだけでなく、爪表面の水分や油分も除去してしまうので、頻繁な使用は爪や周囲の皮膚の乾燥につながります。



どのくらいの期間をあけて使用するのがいいですか。



ソークオフジェルを落とす際、使用するリムーバーにはアセトンが高い割合で含まれているものが多いことから頻繁なジェルの塗り替えはおすすめできません。頻繁な付け替えは避け、製品の説明に従ってください。浮き・痛み・変色があれば期間を待たず使用を中止して相談しましょう。
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こんな状態のときはジェルネイルを使わない


そもそも塗る前から使ってはいけない状態があります。日本ネイリスト協会は、ジェルネイル製品の使用上の注意として「次の方はご使用にならないでください」と挙げています。
- 今までにジェルネイル製品等でカブレた事のある方
- アレルギー体質の方、指先の皮膚が過敏な状態にある方
- 極端に薄い爪や、爪にダメージのある方
- 爪周囲の皮膚が腫れていたり、炎症や傷等のある方
- 爪周囲の皮膚に皮膚疾患のある方


出典は日本ネイリスト協会「ジェルネイル製品を安全に正しく使用するために」です。以前ジェルでかぶれたことがある場合や、かゆみ・腫れをともなった場合は、使用を再開せず皮膚科に相談してください。痛みの原因は硬化熱・削りすぎ・薬剤の刺激などさまざまですが、かぶれが起きている場合は、繰り返すほど出やすくなります。
爪が痛いときの対策


爪が痛いときは、症状によって正しいケアをすることが大切です。
爪を一度休ませる


爪が薄くなっている場合や変色・炎症が起こっている場合は、爪を休めなければなりません。



自己修復機能がない爪には、新しい爪が伸びてくるまで爪は元に戻りません。その場合は、ジェルネイルをお休みして爪を健康な状態に戻す必要があります。



時には爪を休めることも大切ですね!



どのくらい休ませればいいのかは、爪が伸びる速さから見当がつきます。日本皮膚科学会は「指爪は1日に0.1mm位伸びます」と説明しています(出典:日本皮膚科学会 皮膚科Q&A 爪の病気「ジェル・ネイルを付けていますが、害はないでしょうか。」)。1か月でおよそ3mmという計算になります。



「1〜2週間空ければ元どおり」ではありません。削って薄くなった部分は、伸びて先端に出てくるまで自分では元に戻らない。そのあいだはオイルとハンドクリームで保湿しながら、短めに整えて過ごしてください。
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入念なケアと予防





もともと爪が薄い方やネイルをよくする方は入念なケアが大切です。キューティクルオイルやハンドクリームなどで指先をしっかりケアして爪を休ませましょう。



必要に応じて、爪を保護するためのコート剤(ネイルハードナーなど)を使う方法もあります。製品によって役割が違うので、表示と使用方法を確認してから使ってください。
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オフの直後や翌日に痛い・ヒリヒリするとき


「オフしたあとから爪が痛い」「翌日になってヒリヒリする」という相談は少なくありません。原因はおおむね硬化熱・削りすぎ・薬剤の刺激・かぶれの4つに分かれます。
硬化の途中で熱いと感じた場合


ライトに入れた瞬間に熱いと感じたら、がまんせずすぐ手を出して照射を止めてください。手をライトから出して熱が引くのを待ちます。未硬化のジェルには水などを触れさせず、製品が指定するライトと硬化方法で改めて硬化させてください。厚塗りせず、厚みを出すときは何層かに分けて硬化させると熱を感じにくくなります。


「熱い」は気のせいではありません。国民生活センターが実際にテストしています。ネイルチップの半分にジェルを薄く、残り半分に厚く塗ってライトを当てたところ、厚く塗った側は照射直後から急激に発熱し、9秒後に最高温度。30秒経っても高い温度を保ち、チップ裏側は60〜65℃に達したと報告されています(出典:国民生活センター「硬化時に発熱してやけどを負ったジェルネイル(相談解決のためのテストから No.123)」)。


同センターは、ISOの基準に「プラスチック、木材の表面に1分接触時の熱傷閾値は60℃」と記載されていることを参考に、厚く塗付した場合はやけどにいたる可能性があると考えられるとしています。がまんは禁物です。


国民生活センターのテストで確かめられているのは一度に厚く塗るほど発熱が強くなることです。熱さを感じたらすぐに照射をやめ、熱が引いてから、製品が指定するライト・照射方法・硬化時間に従って改めて硬化してください。熱いからといってジェルを足したり、厚く塗り重ねたりしないでください。なおプリジェルは自社のクリアジェルの取り扱い注意で「ライトの入り口付近で温度を確かめながら、徐々に塗布した指を奥の方へ入れて下さい」と案内しています(出典:プリジェル公式サイト「ザ・解決(よくあるご質問)」)。使っている製品にこうした案内があるときは、それに従ってください。
削りすぎによる痛み


日本皮膚科学会は女性の指爪の厚みは0.5mm前後としており、削り過ぎには注意が必要だと説明しています。また再装着を繰り返していると自然の爪甲がしだいに薄くなること、削り過ぎて爪床部からの出血を生じることもあると案内しています(出典:日本皮膚科学会 皮膚科Q&A「ジェル・ネイルを付けていますが、害はないでしょうか。」)。


サンディングもオフも、必要以上に自爪を削らないのが基本です。サンディングの要否と程度は製品説明に従ってください。ソークオフジェルが残っているときは無理に削らず、製品指定のリムーバーで再度ゆるめてから取り除きます。ハードジェルは無理に自己処理せず、ネイルサロンに相談してください。
かゆみ・腫れ・水疱をともなうとき


硬化しきっていないジェルが皮膚に触れると、かぶれの原因になることがあります。かゆみ・腫れ・水疱をともなう痛みは単なる乾燥とは違うサインなので、使用を中止して皮膚科に相談してください。


予防としては、皮膚にはみ出したジェルは硬化させる前に取り除くこと、指定の時間どおりにしっかり硬化させることが大切です。
受診の目安
- 数日たっても痛みが引かない、強くなる
- 爪が緑色や黒色に変色している
- 爪が浮いてきた、はがれてきた
- 爪のまわりが赤く腫れている、膿がある
- かゆみや水疱をともなう


当てはまるものがあれば、自己判断で続けず皮膚科を受診してください。ネイルとは関係のない爪の病気が隠れていることもあります。
マニキュア(ポリッシュ)を塗ると爪が痛いときは
「ジェルではなくマニキュアなのに、塗ると爪が痛い」という相談もあります。マニキュアは自爪を削らずに塗るものので、ここまで説明してきた削りすぎが原因の痛みは起きにくいはずです。それでも痛むなら、別の原因を疑ってください。



ジェルネイルは、オフのときに「多くの場合グラインダーで削り取る」ことになります(出典:日本皮膚科学会 皮膚科Q&A 爪の病気「ジェル・ネイルを付けていますが、害はないでしょうか。」)。マニキュアにはこの工程がありません。
| こんな痛み方 | まず疑うこと | すること |
|---|---|---|
| 塗った直後からしみる・ヒリヒリする | 爪や爪のまわりにすでに傷や荒れがある | 治るまで塗らない。荒れている皮膚に塗り重ねない |
| 落としたあとに乾いて痛い、爪が白くカサつく | 除光液(アセトン)の使いすぎ | 付け替えの間隔をあける。落としたあとはオイルとクリームで保湿する |
| かゆみ・赤み・腫れ・水疱をともなう | かぶれ(接触皮膚炎)の可能性 | 使用を中止して皮膚科を受診する。自己判断で別の製品に替えない |
| ネイルをしていない時期も、ときどきズキッと痛む | ネイルとは関係のない爪の病気 | 皮膚科を受診する |



傷んでいるところに塗り重ねないという考え方は、ジェルでもマニキュアでも同じです。日本ネイリスト協会も、ジェルネイル製品の注意として「爪周囲の皮膚が腫れていたり、炎症や傷等のある方」「極端に薄い爪や、爪にダメージのある方」は使用しないよう案内しています(出典:日本ネイリスト協会「ジェルネイル製品を安全に正しく使用するために」)。
「ときどき痛む」が続くときは、自分で原因を決めないでください。日本皮膚科学会は、ときどき痛みを伴う爪の病気としてグロムス腫瘍を挙げ、「良性の腫瘍ですが、しだいに大きくなり、寒冷刺激などで非常に痛むこともあります」と説明しています(出典:日本皮膚科学会 皮膚科Q&A 爪の病気「薬指の爪がときどき痛みます。」)。また、一部の爪が薄くなって縦に割れやすくなる場合は爪扁平苔癬の可能性があるとしています(出典:日本皮膚科学会 皮膚科Q&A 爪の病気「一部の爪が薄くなり、縦に割れ易くなってきました。」)。どちらもネイルをやめただけでは治りません。
セルフジェルネイルはソークオフジェル(ソフトジェル)がおすすめ


「ソークオフジェル」は、製品指定のリムーバー(アセトン)でオフできるタイプのジェルです。セルフで選ぶなら、塗り方だけでなくオフの方法まで含めて扱いやすいかを見て選んでください。



初心者がハードジェルに手を出してしまうと、ジェルオフの際にヤスリをかけ過ぎて自爪まで傷つけてしまう場合があります。削って落とすハードジェルより、ソークオフジェルのほうがセルフではオフしやすい選択肢です。ただし、選んだだけで爪への負担がなくなるわけではありません。アセトンの頻繁な使用も爪や周囲の皮膚の乾燥につながるので、製品の説明に従い、無理なオフや短い間隔での付け替えは避けてください。
ジェルが自爪に合っていないと感じる場合は


ジェルネイルは各メーカーからさまざまな種類のものが販売されていますが、それぞれ微妙に成分が異なり、人によって合う合わないがあります。



また、ジェルが浮いて隙間に水分がたまると、緑膿菌が増殖してグリーンネイルにつながることがあります。浮きに気づいたら使用を中止してジェルを適切に除去し、爪の変色や剥離がないか確認してください。異常があれば再装着せず皮膚科に相談しましょう。



かゆみ・腫れ・水疱などの症状が出た場合は、自己判断で別の製品を試さず、使用を中止して皮膚科に相談してください。アレルギーが起きていると、別のメーカーの製品でも同じ成分に反応することがあります。浮きや割れだけの場合は、使用説明書と施術方法を見直しましょう。
ジェルネイルをしていないのに痛みを伴うのは治療が必要に


爪が痛いときは状態を確認して原因を探りましょう。爪が折れたり、割れたりして痛いという場合は以下が考えられます。
- もともと爪が弱い
- ネイルのやりすぎで爪自体が弱くなっている
- 爪切りなどのネイルケアの仕方が間違っている
ほかにも、外傷がなく、爪を触ると痛いという場合は爪の周囲が細菌感染や刺激などで炎症を起こす「爪囲炎(そういえん)」。爪が変色しているという場合は「グリーンネイル」の可能性があります。グリーンネイルはジェルを除去して清潔・乾燥した状態を保ちます。爪囲炎は原因によって治療が異なるため、赤み・腫れ・痛み・膿があるときは皮膚科を受診してください。
グリーンネイルについて、日本皮膚科学会は「爪が緑色に染まる緑色爪(グリーンネイル)は、細菌の一種である緑膿菌によるものです。緑膿菌は湿った環境を好みますので、特に爪甲剥離がある場合には、湿気が多くなりがちな爪の下で繁殖することがあります」と説明しています。治療については「剥離して浮き上がった部分の爪を爪切りで切除し、患部を乾燥させるようにすれば、緑膿菌に対する抗菌薬などを使用しなくても治癒することが多いです」とあります(出典:日本皮膚科学会 皮膚科Q&A 爪の病気「緑色爪」)。浮き上がった部分を無理のない範囲で処理して、患部を乾燥させることが要点です。自分で切る範囲の判断が難しいときや、痛み・炎症があるときは、無理をせず皮膚科を受診してください。



このような痛みを感じた場合には、早めに皮膚科を受診することをおすすめします。
- 硬化が足りないジェルや皮膚に付いたジェルは、かぶれの原因になることがあります。ジェルの表示どおりに硬化させ、かゆみや赤みが出たら使用をやめて皮膚科に相談してください。
- ジェル・リムーバー(アセトン)・消毒用エタノールは、換気をしながら火気のない場所で使ってください。使い方は各製品の表示に従ってください。
まとめ|痛みを放置するのは禁物





削って薄くなった爪そのものは、新しい爪が伸びてくるまで元には戻りません。そのあいだは保湿と保護でしのぐことになります。
ただし、痛みが続く・強くなる、腫れ・膿・変色・剥離・かゆみ・水疱などがあるときは、伸びるのを待たずに受診してください。爪の症状は皮膚科か形成外科で診てもらえます。



病院によっては巻爪も専門的に診察してもらえるところもありますので、受診する前に確認してみてください。
















