
※自爪にピンチを入れて爪先を長く・キレイに見せる技術
長さのあるネイルデザインがしたいときに施すのが「ジェルスカルプチュア」です。ほかの呼び方だと「長さ出し」ともいわれます。

長さのあるネイルはとても魅力的なデザインが作れます。特にジェルスカルプで重要なのが「ピンチ」です。もちや強度、見た目のシャープさは、ピンチの入れ方で決まります。



今回はピンチの入れ方について詳しく解説します。長さ出しで困っている方はぜひ参考にしてみてください!
ピンチとは


ジェルを長さ出しする際にカーブを付けることを「ピンチ」と呼びます。ピンチを入れることで、先端から見たときにキレイな半円型ができ、上から見たときにスッキリとしたフォルムが完成します。



Cカーブが入ると横からの衝撃に強くなり、折れにくくなる効果があります。平らすぎるカーブだと、横から簡単に亀裂が入り折れやすくなります。



美しいピンチが入っていないと、たつきのある広がった爪になり、指自体が太く見えてしまいます。それらを防ぎ、美しい形を作るためにもピンチは重要な工程の1つです。
ピンチの入れ方


ピンチは、硬化して固まってしまったジェルには入れることはできません。半硬化している間に入れるのですが、ライトから出す半硬化のタイミングをつかむことが大切です。



ジェルネイルライトによって異なりますが、ほとんどのLEDライトは10〜20秒で完全に硬化します。それに対して半硬化のタイミングは大体5秒ほどだと思ってください。



1度ライトから出して表面を軽く爪先でトントンとたたきます。





その際に「グニャッ」として爪先に引っ付いてしまうときは、もう1度ライトに入れて2〜3秒硬化してください。表面を軽くたたいても表面がヨレることなく、爪先に引っ付いてこないぐらいがベストです。





半硬化が出来上がったら、自爪の白色とピンク色の境目(イエローライン)の両サイド(ストレスポイント)からグッと内側に向けて力を入れます。





上から見ながら、自身の左右の爪で両サイドから真ん中に押し込むイメージです。両サイドにピンチが入ったら、5秒ほどキープして固定します。





キープしながら上からも横からも確認して、ゆっくりと形を引き締めていきます。キープした後は、先端まで軽く押しながら引いてきます。





これは先端が広がらないようにするためです。このとき、先端から真っすぐ確認して、半円形になっていればOKです。





ピンチがきれいに入り、サイドのラインが真っすぐスッキリとしたところで完全に硬化します。完全に硬化できたらピンチを入れた形は変わりません。





これでピンチは完了です。ピンチが入ると根元から先端までスッキリとしたストレートラインが出来上がり、細くきれいに見えます。


ピンチを入れるためのおすすめ道具
セルフでネイルをしている方が、自身の爪を自身の2本の指でピンチを入れるのはとても難しいです。本来、親指2本を使いピンチを入れますが、長さ出しをする指によっては自分ではできません。



そのようなときのためにピンチングツール・ピッチングツールが販売されています。ハサミのような形で、両サイドを挟み込めるようになっています。



便利そうですね!
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ほかにもハサミやピンセットなど、家にあるものでも代用できます。ハサミを使う場合は上向きに持ち、持ち手部分を開いて挟み込み、ピンチを入れることもできます。



いろいろと道具があるので、ピンチを入れる前に確認してた方が良さそうですね!





持ち手部分の内側が真っすぐのものがおすすめです。大きめのピンセットでも代用可能です。真っすぐに挟み込めるものなら何でもOKなので、自身の使いやすいものを選びましょう。
ピンチを入れる際のポイント
ピンチを入れる際に気を付けたいポイントは4つあります。
- 両サイドからの力加減を統一する
- 入れすぎ、入れなさすぎに注意
- 半硬化のタイミングを見極める
- ピンチを入れる場所を定める
両サイドからの力加減を統一する


ジェルは厚みによって硬化の仕方が変わるので、左右のジェルの量が極端に違う場合もピンチの入り方が変わってしまいます。ジェルを乗せる段階から均一さを意識しましょう。バランスの良いピンチが入ると、自爪との一体感が増して自然な仕上がりになります。



両サイドからピンチを入れるときの力加減が偏っていると、カーブの入り方が左右で変わり、仕上がりが曲がってしまいます。同じような圧でゆっくり形成していきます。



力加減に気を付けて、指と指の圧力には細心の注意が必要ですね!
押し込む力の入れすぎ、入れなさすぎに注意


押し込む力の強さに注意しましょう。ピンチを入れすぎたり、力を入れすぎたりすると、自爪ごとカーブが強くなりすぎてしまいます。



痛いだけでなく、剥離(自爪と自爪が乗っている土台が離れる)してしまい、ピンク色だった部分が白くなってしまいます。剥離がひどいと、出血のおそれもあります。



爪の状態にも気を付ける必要がありそうです。



剥離してしまうと元に戻るまで時間がかかるうえに痛い思いをします。自爪の形まで変えるのではなく、あくまでジェルを形成するイメージで、無理なくピンチを入れましょう。



何かポイントはありますか?



ピンチを入れなさすぎるとカーブのない平坦な見た目になり、指自体もベタっと太く見えます。日常生活で横からダイレクトな衝撃が入り、すぐに折れてしまう心配もあります。最初は力加減が難しいですが、なりたい仕上がりの形に近付けるようにジェルや力を入れることがポイントです。
半硬化のタイミングを見極める


半硬化のタイミングが早いと両サイドが凹んでしまいます。遅いと、ほとんど硬化してしまっている状態なので、ピンチが全く入りません。無理に入れようとすると、力加減が強くなり剥離してしまいます。



半硬化のタイミングは見た目だけではなく、たたいて確かめる必要があるということですよね?



慣れない間はすぐに出して軽く表面をたたき、早い場合はライトに入れる作業を行います。繰り返していくうちにベストなタイミングがつかめてきます。
ピンチを入れる場所を定める


ピンチを入れる場所は、自爪のピンクと白の境目の両端であるストレスポイントです。ストレスポイントに負荷がかかると、爪が折れたり、亀裂が入ったりしてしまいます。この部分をしっかり食い込ませてカーブを入れることで強度を出すことができます。



ストレスポイントの場所をしっかり把握して、その部分を中心にピンチを入れます。どこに力を加えれば良いか分かりにくい方はストレスポイントを目印にしてください。



ストレスポイントに目印をつけたほうが安心です!





また、ピンチはリバウンドが早いので、入れたあとはすぐにライトに入れることが大切です。硬化しない限り、せっかく入れたカーブが元の形に戻ってきます。ピンチをしっかり入れ、形を確認したら戻ってしまう前に硬化しましょう。
終わりに


ピンチの技術を身に付けておくと、いつでも好みの長さのネイルが楽しめます。ピンチを入れるのに大事なのは以下のとおりです。
- 半硬化のタイミング
- 力加減のバランス
- 入れる場所



これらを意識してピンチを入れると、きれいな長さ出しが完成します。ピンチをうまく入れるか入れないかで、仕上がりは劇的に変わります。長さ出しにおいて、とても重要な役割を果たす工程です。



きれいなカーブが出来あがると自分自身の気持ちも盛り上がりますね!



セルフでも簡単にピンチを入れる事ができる「ピンチングツール」をうまく活用すると、シャキッとしたキレイなジェルスカルプが出来あがります。



ピンチングツールは持っておきたいですね!
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「1〜2本だけ折れてしまった。」というときにも便利な長さ出しに必要なピンチは、ぜひ取得しておきたい技術です。



長いネイルはデザインできる範囲が広がり、幅広いデザインに挑戦できます。指も長く細く見えて、手を出すのに自信が持てます。今回の解説を参考に、きれいで美しいピンチをマスターしてください。